ラバーダム防湿の器具と有用性(院長宮澤)
- 投稿日:2019.12.04
- カテゴリー:コラム
こんにちは、院長の宮澤です。
今回は根管治療や虫歯処置、小児の治療などに幅広く使われているラバーダムをご紹介させていただきます。
以前のコラムにて、「根の治療の成功率を上げるラバーダム」を上げさせていただきましたが、ラバーダムは被せ物を装着する際や小児の誤嚥(間違って歯科機材を飲み込むこと)の防止の為にも有用です。
ラバーダム装着に関する機器の滅菌
当院では使用するラバーフレーム、ラバーダム装着の際に使用するフォーセップス、クランプなどは全て滅菌パックにて保存しています。
滅菌パックを開くとこのような機材が入っています。
ラバーダムは使い捨てのものを使用
青のシートがラバーダムです。
ラバーダムは安価のものから耐久性のあるものまで色々ありますが、当院では使い捨てのものを使用しています。
ラバーダムを装着するための器具クランプ
ラバーダムはゴムのシートですので、患歯に装着するためには次のようなクランプという器具が必要になります。
歯の形態などによって色々なクランプがあります。
このような器具を歯に装着するのですが、なかなか想像がつかないと思うので模型に装着してみました。
こうすることで治療中に唾液からの感染や誤飲を防ぐことができます。
ラバーダム装着時、唾液侵入を防ぐパテの必要性
しかし、これだけではクランプとラバーダムの隙間(※)から唾液が流入して来ることもあるので完全に唾液の流入を防ぐためにはパテを使用する必要があります。
※唾液が流入しやすい箇所
唾液の流入を防ぐためのパテ
今回は実際に臨床でどのようにラバーダムを使用しているか、わかりやすくするため動画を制作しましたので、よろしければ下の動画をご覧ください。
根管治療の成功率を高めるための無菌的処置とラバーダムの重要性
根管治療の成功率を高めるためには、厳格に守られた無菌的な処置が必須になります。
高い技術がある先生でも、最高な高価な機材を使っても、この無菌的な処置をおろそかにしている場合は根管治療を行う意味はありません。
まずはいかなる細菌も寄せ付けない環境を作る必要があるのです。
諸外国の根管治療の成功率は70%〜95%に対し、日本の根管処置歯における根尖部の透過像出現率(有病率、つまり失敗率)は約60%、つまり成功率は40%程度です。(2011年 東京医科歯科大学須田教授)
日本の保険医療制度の治療で、ラバーダムや必要機材、治療環境を整えて治療を行うことは限られた時間の中では困難であることが予想できます。
それが日本の根管治療の成功率を低くしている原因の一つであると考えられます。
当院では患者様にご自身の治療を理解していただける様、インフォームド・チョイスを実施していただいております。歯科医師から治療を押し付けることや、説明もなく治療を開始することは行っておりません。ご自身がどの治療を行うかを理解して頂いた上で治療レベルを選択していただくようにしております。
専門性の高い歯科医療が、すぐそばに。
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